糸リフト
美容外科
糸リフト(スレッドリフト)とは、特殊な医療用の糸を皮下組織に挿入し、お肌を内側から引き上げリフトアップさせる施術です。ほうれい線や頬、口横のたるみ、小ジワを改善する治療であり、挿入した糸が周囲のコラーゲン生成を促進するために肌の再生と引き締め効果も期待できます。
外科的手術に分類されるものの、メスを使用せず切らない施術のため、リスクやダウンタイムが比較的少ないのも特徴です。
使用する糸の種類は豊富で、溶けない糸を使用する医療機関もありますが、当クリニックでは体内で溶ける特殊な糸を用いています。
糸リフトが初めての方におすすめの「Leap式リフト(持続年数6〜12ヶ月程度)」、さらに引き上げ効果の強い「PCLリフト(持続年数24〜36ヶ月程度)」、脂肪を萎縮させる効果もある「テスリフト(持続年数24〜36ヶ月)」の施術方法の中から、お客様のご希望に合わせてご提案させていただきます。
このような方におすすめ(適応)
- たるみを解消したい
- ほうれい線やマリオネットラインが目立ってきた
- 小顔になりたい
- 若返りを実現したい
- メスを入れる施術には抵抗がある
- 肌のハリを取り戻したい
糸リフトの効果
リフトアップ効果
糸の長さや太さ、しなやかさ、コグの形状や挿入する糸の本数によって差はでますが、リフトアップ効果は糸リフト最大の魅力です。糸を皮下に挿入することで、たるんだ皮膚を引き上げ、顔全体に若々しさを与えます。
小顔効果
糸リフトを行うことで、フェイスラインがシャープになり、すっきりとした印象を与えることができます。
肌の若返り効果
糸リフトは、肌の若返り効果も期待できます。これは糸が皮膚に挿入されることで、周囲の組織に刺激を与え、コラーゲンが新たに生成されることによるものです。肌の弾力が向上し、シワやたるみの改善が見込まれます。肌の質感も改善されるためハリやツヤが戻ります。
糸リフトは施術後すぐに効果を実感できる点も魅力です。加えて、ダウンタイムも短いのですぐに日常生活に戻ることができるのも、長期休暇が取りにくい方でも受けやすい施術です。
糸リフトの種類
Leap式リフト
素材:PDO(ポリジオキサノン)
持続:6~12ヶ月程度
世の中の溶ける糸の大半はPDO(ポリジオキサノン)製の糸です。昔から手術の縫合にも用いられるほど安全性の高い素材で、柔らかさがあるのが特徴です。溶ける過程でコラーゲンを生成してくれるというメリットがあります。リフトアップ効果は高すぎず低すぎず、体内で溶けるまでの期間は半年~1年と言われています。
部位を問わず幅広く使えるため、糸リフトが初めてという方や自然な仕上がりが好みという方におすすめです。
PCLリフト
素材:PCL(ポリカプロラクトン)
持続:2~3年
PCL (ポリカプロラクトン)製の糸は、PDOと同様昔から医療現場で使用されている安全性の高い素材で、柔軟性があるのが特徴です。効果の持続期間は2~3年とPDO・PLA製の糸よりも長いとされています。しなやかさがあり引きつれにくく、引き上げ力が強力なため、特に皮膚の薄い口元や目元や、首などのよく動く部分におすすめな糸です。糸が溶ける過程で皮膚にコラーゲンが生成されるため、美肌効果も望めます。
TESSリフト
※TESSリフトはKFDA(韓国の厚生労働省)の認可を得ている他、CEマーク(EU加盟国基準の適合商品)を取得しています。
素材:PDO(ポリジオキサノン)
持続:2~3年
TESSリフト(テスリフト)は、「第三世代のスレッド」として注目されている新しい溶けるタイプの糸で、PDO素材のコグ(バーブ/BARB)の周囲を3Dメッシュ(スキャフォールド)が覆っている特殊な形状をしています。皮下に挿入した際に、コグがしっかりと組織を持ち上げ、さらに周辺組織が3Dメッシュと絡み合うことで、強力なリフトアップをより長く持続することができます。また3Dメッシュを使用することで、通常の糸よりも周辺の組織と接する面積が広くなるため、より多くの皮下組織のコラーゲン・エラスチン産生を促進する効果も期待できます。
糸リフトの術式
医療用の溶ける糸を挿入して、お顔をリフトアップする施術の総称を「糸リフト」と呼びます。リフトアップ専用の細い糸を、小さな針穴から挿入することで、お顔のたるみを引き上げます。
溶ける糸は、PDO(ポリジオキサン)やPCL(ポリカプロラクトン)・PLLA(ポリ-L-乳酸)といった、もともと血管に使用する医療分野で広く使用されている素材でできています。
吸収には個人差があるものの、多くはPDOは6ヶ月~12ヶ月ほどかけて、PCL+PLLAは18ヶ月~36ヶ月かけて徐々に吸収されてなくなります。
PDOは吸収スピードが早く美肌効果がメイン、PCL+PLLA素材の糸は伸縮性もあり、リフトアップ効果と美肌効果がバランスよく期待出来るのが特徴です。体内に残らず安全性の高い糸です。
糸リフトの施術の流れ
カウンセリング・診察
施術前に医師とカウンセリングを行い、希望する仕上がりやイメージを伺ったうえで適応や必要な本数を診察させていただきます。
カウンセリング・診察は無料となっております。カウンセリングのみも可能ですのでお気軽にご相談ください。
洗顔
施術前にメイクを落としていただきます。パウダールームにメイク落としや洗顔フォームをご用意しております。
写真撮影
施術前に写真撮影を行います。写真はカルテに保存するために撮影いたします。また、モニターの方はWEBサイトやSNSに掲載するための写真を同時に撮影いたします。
デザイン
診察で伺った患者様のご希望に沿って、医師がデザインを施し、どこの部位からどのように施術するのか、目星をつけるマーキングを行います。完成イメージを共有しながら、丁寧にデザインさせていただきます。
消毒
施術室に移動し、看護師がお顔を丁寧に消毒していきます。
施術
麻酔がしっかりと効いていることを確認したら、糸リフト専用の針をマーキングに沿って刺入し、専用の医療用糸を挿入します。
その他、ご希望に応じて笑気麻酔や腫れや痛みを抑える点滴も併用可能です。
糸リフトの施術について
治療時間 | 20~30分(挿入部位や本数により異なります) |
通院 | なし |
麻酔 | 局所麻酔 ※笑気麻酔や痛み止め点滴など各種麻酔もご用意しております |
腫れ・痛み・内出血 | ・腫れや痛みが生じることがあります。腫れがあるときは左右差が強調されることがあります。次第に軽快しますが、通常2日~1週間程、稀に1ヵ月程続くこともあります。 ・術後1~2週間程、内出血により赤紫色になることがあります。(お化粧で隠せる程度です) ・フェイスラインやこめかみ付近の目立ちにくい所に赤い点状の針跡がつきますが、施術後1~2週間で目立ちにくくなります。(※肌状態により、数ヶ月かかる場合があります。お化粧で隠せる程度です) ※上記の術後経過には個人差がありますので、一応の目安とお考え下さい。 |
メイク | 当日から可能です。 ※クレンジングの際は頬(皮膚)を強く擦らないように優しく落としてください。 |
洗顔・入浴 | 洗顔、シャワーは当日より可能です。洗髪は翌日から可能です。 |
運動 | 激しい運動は1週間後から、軽い運動は翌日以降ご自身が可能な範囲で行ってください。 |
施術部位への刺激 | 強い力でのお顔のマッサージ、歯科治療は2週間~1ヵ月程お控えください。 |
リスク・副作用 | 疼痛・腫れ・傷・内出血・左右差・凹み・ひきつれ・つっぱり・発赤・痺れ・浮腫み・違和感・知覚異常・感染・神経障害を生じる可能性があります。 |
注意事項 | ・当日は強い引き上がり感と共に頬にヨレや引きつれがでることがあります。 ・2~3日頃は、浮腫みが出て丸顔に見えることもあります。(浮腫みによりくぼみ、段差が生じることもあります) ・刺入部がチクチク触れて先端に痛みが強く出ることがあります。 ・人により、皮膚の上から触った時に繊維の感触が分かる場合があります。 ・術後1ヶ月くらい、違和感、口が開けにくい等の症状が出る場合があります。 ・元々の骨格の左右差に伴い、仕上がりに左右差が残ることがあります。 ・ごく稀に、治療後痺れを感じられることがございますが、時間とともに改善します。 ・ごく稀に、麻酔の影響により目の開けにくさや違和感を感じられることがございますが、時間とともに改善します。 上記またはそれ以外についてご不安点などございましたら当クリニックへご連絡ください。 |
その他 | ・施術当日の飲酒、運動など、血行が良くなる行為はお控えください。 ・化膿止め、痛み止めをお出ししておりますが、服用により何か異常があれば服用を中止して当クリニックまでご連絡ください。 |
糸リフトのよくある質問
糸リフトはどのような人にオススメですか?
糸リフトは、特殊な糸を顔の皮下に挿入してたるみを引き上げる、切らない美容施術です。リフトアップ効果によって、フェイスラインのたるみやほうれい線、マリオネットラインなどの改善が期待できます。加齢による頬の下垂が気になる方、骨切り後の肌のたるみでお悩みの方、即効性がある施術を希望されている方にオススメの施術です。
糸リフトはどういった仕組みでリフトアップができるんですか?
糸リフトは、小さな棘状の突起がついた特殊な糸を皮下に挿入し、皮下組織をひっかけながら持ち上げてフェイスラインを形成する施術です。そのため、内側からリフトアップが行われ、たるみの改善や小顔効果が現れます。当クリニックでは溶ける糸を使用しているため、糸が溶けきると物理的なリフトアップ効果は弱まります。しかし、糸が解ける際にコラーゲン生成が促され、肌にハリが生まれるため、糸がなくなってからも一定の効果を保つ力があります。
糸リフトの施術を受けると、顔の形など、どのような変化がありますか?
糸リフトの施術後は顔の輪郭が引き締まり、お顔が一回り小さくなったように感じられる方もいらっしゃいます。また、頬のたるみやほうれい線、マリオネットラインなどの改善にも有効です。顔の骨を削ったり、脂肪そのものを除去したりする施術ではないため、顔の形が半永久的に大きく変わることはありませんが、たるみが生じていた部分が引きあがるため、シャープな印象を受ける方がほとんどです。
糸リフトで使用する糸はどのようなものですか?
糸リフトの糸には溶けない糸と溶ける糸の2種類がございますが、当クリニックで使用する糸はいずれも体内に吸収される特殊な溶ける糸を使用しております。溶ける糸は溶けない糸と比較して感染症のリスクが少なく、痩せたり年齢を重ねたりして薄くなった皮膚の下で糸が透けて見えてしまう可能性が少ないというメリットがあります。
糸リフトのメリットとデメリットを知りたいです。
糸リフトは切開を伴わず少ないダウンタイム、短時間で自然なリフトアップ効果が得られる点が大きなメリットです。また、糸が溶ける過程でコラーゲンの生成が促され、肌のハリや弾力の改善も期待できます。一方で、効果が半永久的に続かない点がデメリットと言えるでしょう。定期的に施術を行うことで、より長期間の効果を体感いただけます。
糸リフトと切開リフトの違いは何ですか?
糸リフトは特殊な糸を皮下に挿入してたるみを引き上げる施術で、切開を伴わないため、ダウンタイムが比較的短い点が特徴です。引き上げ効果は1年かけて徐々になくなっていくため、長期間の効果を希望する場合は定期的な施術が必要です。一方切開リフトは、たるみが生じている余分な皮膚を切除して引き上げることでリフトアップを行います。顔全体のたるみや首の縦ジワが改善でき、変化率が大きい施術です。しかし、切開を伴うためダウンタイムが長い点がデメリットと言えます。たるみが強い方、大きな変化を希望する方や、より長期的な効果を求める方に最適です。
糸リフトとハイフの違いは何ですか?
どちらも切らずにリフトアップ効果が期待できる施術ですが、糸リフトは特殊な糸を皮下に挿入し、皮膚のたるみを引き上げる施術です。一方ハイフは、皮膚の表面を傷つけず、高密度の超音波を照射して内側から肌を引き締める照射施術です。当クリニックは患者様の幅広いお悩みに対応するため、どちらの施術もご用意がございます。
糸リフトの施術は痛いですか?
糸リフトの施術の際には麻酔を使用するため、糸の挿入時の痛みは軽減されます。施術中はお顔が引っ張られているような感覚があります。その他、笑気麻酔やブロック麻酔、痛み止め点滴などの各種麻酔も併用可能ですので痛みがご不安な方も安心してお受けいただけます。
糸リフトと他の美容施術を組み合わせることは可能ですか?
はい、糸リフトは他の美容施術との組み合わせが可能です。例えば、顎のヒアルロン酸注入やエラボトックス注射によるエラ張り改善のほか、ジョールファット、メーラーファット、バッカルファットの脂肪除去でフェイスラインを整えたり、頬や顎下の脂肪吸引で小顔効果をより促したりなど、糸リフトとの組み合わせによって、より理想的なフェイスラインを追求いただけます。
糸リフトの効果はいつから実感できますか?
糸リフトの効果は、施術直後から実感できます。見た目の大きな変化はフェイスラインで、たるみやもたつきの改善に、多くの患者様から喜びのお声を頂いております。使用する糸により異なりますが、引き上げ効果は2~3ヶ月かけてピークに達し、皮下でコラーゲン生成が促進され、お肌にハリツヤも現れます。
糸リフトは一度の施術で効果が出るのですか?
はい、一度の施術で大きな変化を感じていただけます。時間の経過とともに糸が体内に吸収され、お顔の状態は徐々に元に戻っていくため、継続的にお受けいただくことで、より長い期間効果を実感いただけます。糸リフトの本数や施術部位により異なりますが、1~2年に1度程度の施術を行うことで、将来のたるみ予防にもつながります。
糸リフトの副作用やリスクはなんですか?リスクを最小限に抑える方法はありますか?
糸リフトの副作用やリスクとしては、糸の挿入部位の腫れや痛み、感染、糸の露出、皮膚の凹凸、左右差などが挙げられます。これらのリスクを最小限に抑えるためには経験豊富な医師を選択するほか、術後のケアを指示通りに行うことが大切です。他院で行われたリフトアップ施術で左右差が生じた、満足する効果を得られなかったなどの場合、セカンドオピニオンをや他院修正なども承っております。また、お顔の腫れや内出血が生じた際のために、症状を和らげて回復を早めるシンエックなどのお薬も誤用しておりますのでお気軽にお申し付けください。
糸リフトの効果をより持続させるためには、どんなアフターケアが必要ですか?
糸リフトの効果をより長く持続させるために、歯科治療など無理に口を大きく動かさないほか、お顔や頭皮マッサージを避けるようにしましょう。お顔や頭皮に強い力が加わると、糸のズレや固定が弱まる原因になります。また、術後の数日間は施術部分の圧迫を避けるため、横向き、うつ伏せでの睡眠をお控えください。