顎プロテーゼ
美容外科
顎先にプロテーゼを挿入し、下顎を形成することでEラインを整える施術のことです。
顎先が短く輪郭を整えたい方、丸顔を改善したい方が行うことでシャープな印象の輪郭になります。口元が前に出ている方も顎のラインを作ることで口元の突出が目立ちにくくなります。顎を前に出すことで横顔にもメリハリが出て理想的なフェイスラインに近づくことができます。
このような方におすすめ(適応)
- 顎が小さい方
- 顎が引っ込んでいる方
- 口ゴボ(アデノイド顔貌)で顎がない方
- 綺麗なEラインになりたい方
- 長期間効果のある顎形成を行いたい方
- ケツアゴ/割れアゴを治したい方
- 鼻から下が間延びした印象になっている方
Eラインとは
Eラインとは、エステティックラインの略で、鼻の先端とあごの先を直線で結んだラインのことを指します。唇の先端がEライン上に触れるくらいのバランスが、理想的なEラインと言われております。
あごのない状態では鼻の下からのメリハリなく、顔全体が間延びして見えてしまいがちですが、プロテーゼであごを出し理想のEラインに近づけることで、顔全体のバランスが良くなり、目鼻立ちがはっきりとして見えるうえ、立体感が出て小顔効果も出てきます。
※プロテーゼに抵抗がある方は・糸によるEライン修正・ヒアルロン酸でも一時的に整えることができます。
プロテーゼについて
あごプロテーゼの施術には、人間の軟骨に非常に近いシリコン製のプロテーゼを使用します。
シリコンプロテーゼは、心臓の人工弁や人工関節などの素材として用いられており、安全線や耐久性も極めて高いものです。
骨格や筋肉、脂肪、皮膚など顔の状態は人それぞれかつ、なりたい理想のフェイスラインも人それぞれですので、当院ではこのプロテーゼを患者様のあごの形に合わせて、ご希望の大きさに合わせて形を選択しています。
最新の物は変形や変質もほとんどなく、固定されればご自分でも治療した事を忘れるレベルです。
プロテーゼとヒアルロン酸注入の違い
顎を形成する施術として、顎プロテーゼとヒアルロン酸注入を比較される方が多くいらっしゃいます。それぞれの違いは以下の通りです。
顎プロテーゼ
- 吸収されないため効果が半永久的に続く
- 切開を伴うためダウンタイムがある
ヒアルロン酸注入
- 注射のみのためダウンタイムはほぼ無い
- 吸収されるため継続的な注入が必要
顎プロテーゼの施術方法
下唇の内側の口腔内粘膜という部分を3cm程切開し、粘膜と口輪筋の間を進み骨に到達します。
この骨と骨膜の間(歯茎へ折り返すあたり)にスペースを作りプロテーゼを挿入し、位置などを調節して綺麗で自然な輪郭になるよう仕上げていきます。
傷口は口の中なので外からは分かりません。また粘膜なので傷口は全く分からなくなります。
顎プロテーゼの施術の流れ
カウンセリング診察
施術前に医師とカウンセリングを行い、希望する仕上がりや適応を診察させていただきます。
カウンセリング・診察は無料となっております。カウンセリングのみも可能ですのでお気軽にご相談ください。
洗顔
施術前にメイクを落としていただきます。パウダールームにメイク落としや洗顔フォームをご用意しております。
写真撮影
施術前に写真撮影を行います。写真はカルテに保存するために撮影いたします。また、モニターの方はWEBサイトやSNSに掲載するための写真を同時に撮影いたします。
デザイン
顎プロテーゼのの適応が確認できましたら、患者様のお顔のバランスに合わせて何mm程度前に出すとEラインが綺麗になるかを細かく決め、完成イメージを共有しながらデザインさせていただきます。
消毒
施術室に移動し、看護師が患部を丁寧に消毒していきます。
施術
麻酔がしっかりと効いているのを確認してから施術を始めていきます。下唇の裏(歯茎の近く)を切開し、シリコンプロテーゼを挿入します。術後はテープ固定が3日間必要です。
その他、ご希望に応じて笑気麻酔や静脈麻酔も併用可能です。
顎プロテーゼの施術について
治療時間 | 30分~1時間程度 |
通院 | なし |
麻酔 | 局所麻酔 ※笑気麻酔や静脈麻酔など各種麻酔もご用意しております。 |
固定期間 | テープ固定3日間 |
腫れ・痛み・内出血 | ・施術当日は若干鈍痛がありますが、数日間で落ち着きます。 ・腫れは個人差がありますが1~2週間で落ち着いてきます。 ・さらに腫れが引いて自然に仕上がるまでに1ヵ月程かかります。 ・内出血のため赤紫色になることがありますが、お化粧で隠せる程度で、1~2週間で消えますのでご安心ください。 ・傷跡は術後暫く赤く、硬くなります。通常は3ヶ月程度で落ち着きます。 |
メイク | 患部以外は翌日から可能です、患部周辺は固定除去後から可能。 |
洗顔・入浴 | シャワーは患部を避けて当日から可能ですが、洗髪・洗顔は翌日から(テープ固定が濡れないようにしてください。)入浴は1週間後から可能です。 |
運動 | 激しい運動は1ヶ月後からご自身が可能な範囲で行ってください。 |
施術部位への刺激 | マッサージなど患部の周りへの刺激があるような行為は施術後1ヵ月はお控えください。 |
リスク・副作用 | 腫れ、発赤、出血、内出血、浮腫み、痒み、蕁麻疹、発熱、鈍痛、痺れ、違和感、異物感、血種、変形、左右差、炎症、感染などが生じることがあります。 |
注意事項 | ・施術当日はご本人での運転はお控えいただき、ご飲食は6時間前までにお済ませください。(飲水はお茶、お水のみ3時間前まで可) ・ネイルをしている方は施術当日までに手足20本の内必ず1本はオフしてください。 ・顎のテープ固定は3日後、ご自身で外してください。 ・お顔のマッサージ、歯の治療、ぶつけたり、うつ伏せ寝は、1ヶ月間控えてください。 ・顎の組織の安定には1ヶ月程度かかるため、サウナや岩盤浴、激しい運動、飲酒等、血流を促す行為は状態が完全に落ち着くまでお控えください。 ・お食事は刺激物を避け、柔らかいものから始めてください。 ・歯磨きは上歯は1週間、下歯は2週間できませんので、食後イソジン液ですすいでください。 |
その他 | 創部は溶ける糸を使用しているため抜糸の必要はありませんが、術後経過とともに中縫いの糸が出てくる可能性がありますので、その際はご連絡ください。 |
顎プロテーゼのよくある質問
施術中の痛みの心配はありませんか?
当クリニックでは、痛みに弱い患者様でも安心して施術をお受けいただけるように局所麻酔のほか、笑気麻酔、静脈麻酔等を別途費用でご提供することが可能です。ご希望の方はお気軽にお申し付けください。
顎プロテーゼと同時に行える施術はありますか?
顎プロテーゼは様々な施術と同時に行うことができます。
例えば、口ゴボ(アデノイド顔貌)の方は、顎だけでなく鼻の骨も小さい傾向が多くあります。鼻の高さが足らない場合、顎のみを出しても顔のメリハリが物足らない場合もあります。美しいEラインを作るには鼻の形成も併せて行うことも選択肢の一つです。
また、顎が後退したり極端に小さい方の場合、唇のバランスも悪くなっている場合が多くあります。この場合は、顎プロテーゼと一緒に唇の形を整える「唇のヒアルロン酸注入」がオススメです。上唇だけが厚い、下唇だけが突き出ているなど、唇のお悩みを同時に解消することで、横からみた際に鼻から顎にかけてのバランスの整ったEラインを作り出すことが可能です。
顎が割れている状態、いわゆるケツアゴも改善できますか?
顎にヒアルロン酸やプロテーゼを入れることによって、ケツアゴも改善されます。同時に顎も出ますので、顎の突出具合は変えずに改善することは難しいのでご注意ください。
ヒアルロン酸注入と迷っています。プロテーゼの施術とヒアルロン酸注入ではどちらがいいですか?
ヒアルロン酸注入とプロテーゼの施術のどちらが良いかは、患者様の考え方によって変わってまいります。出来るだけ手軽に、腫れや痛みも最小限に抑えたい方はヒアルロン酸注入の方が良いでしょう。しかし、ヒアルロン酸注入を何度も繰り返すより、ダウンタイムがあっても一度の施術で済ませたい方はプロテーゼの施術の方がオススメです。
顎にヒアルロン酸を注入していますが、この状態でもプロテーゼの施術をすることはできますか?
問題なく行うことができますが、いくつか注意点がございます。
プロテーゼの施術ははヒアルロン酸と違って、ほぼ一生物となる施術です。ヒアルロン酸が入っている状態で施術をされると、ヒアルロン酸で高くなっている分だけのちのち誤差が生じることになります。この誤差をなくすために、施術前にヒアルロン酸を溶かしてからの施術をオススメします。多少の誤差は気にならない患者様は、そのまま施術をされても支障はございません
どのくらいが綺麗に見えるかどうかわかりません。アドバイスいただけますか?
顎のプロテーゼの施術を考えるときは、まずEラインを考えます。Eラインとは一時的に鼻先と顎先を結んだ線に唇が触れるくらいで、横顔のバランスにおいて美しいと言われているラインです。欧米風の顔立ちを希望される方は、鼻先と顎先を結んだ線に唇が触れないくらいのラインまで顎を出すように作ります。カウンセリングで実際に患者様のお顔を拝見させていただき、適切なご提案をさせていただいております。
顎プロテーゼをしたらしゃくれているように見えないか心配です。
しゃくれとは下顎前突症といって、下あごにある歯全体が上顎の歯全体よりも前にある状態ですので、顎先の印象ではなく口元の印象が原因ですのでしゃくれた印象になる心配はございません。
顔が大きく見えませんか?
患者様にお話をお聞かせいただくと、「顎のプロテーゼやヒアルロン酸はお顔が大きく見えるようになるのではないか」とお考えの方が多いように感じます。しかし、顎をシャープにするプロテーゼやヒアルロン酸は、逆に小顔に見せるための施術ですので、大きく見える心配はございません。
顎に入れたプロテーゼがずれてしまうことはありますか?
定着する前に外から刺激を与えるとずれてしまう可能性があります。1ヵ月程で定着し、しっかりと固定されればほとんどずれることはありません。