鼻翼基部ヒアルロン酸の安全性|血管が詰まる仕組みと防ぎ方
当院(Leap beauty clinic)のヒアルロン酸注射では、起こりうる副作用に血管が詰まる「塞栓」があり、強い痛みを伴う赤みや皮膚の変色が出たら診察をお願いしています。鼻翼基部(小鼻の付け根)へのヒアルロン酸で失明や壊死が起きるのはまれですが、動脈が通る場所のため危険はゼロではありません。
受けるか迷っている方へ、血管が詰まる仕組みと防ぎ方、受診の目安をお伝えします。
鼻翼基部ヒアルロン酸を入れる場所と重い合併症の頻度

鼻翼基部ヒアルロン酸で失明や皮膚の壊死が起きるのはまれですが、動脈が通る場所のため危険はゼロではありません。小鼻の付け根の近くには、目の動脈ともつながる顔の動脈が通っているためです。
重い合併症はまれでも、起きると視力や皮膚に元に戻りにくい影響が残ることがあります。
小鼻の付け根のくぼみを下から支える注射
鼻翼は小鼻のふくらみのことで、その付け根を鼻翼基部と呼びます。ここがくぼむと鼻の横に影ができやすく、ヒアルロン酸で内側から持ち上げるのが鼻翼基部ヒアルロン酸です。当院では貴族ヒアルロン酸とも呼び、貴族フィラーと同じ施術です。入れるのはほうれい線の溝ではなく、その上の付け根です(ほうれい線に打つ注射との違い)。
鼻への注入全体で報告されている重い合併症の頻度
鼻筋や鼻先など鼻へ注入した37論文・7,339例のまとめでは、失明や皮膚の壊死などの重い合併症は約1,000人に3人でした。鼻翼基部だけの頻度は、この報告からは読み取れません。多かったのは内出血・腫れ・左右差などの軽い合併症で、13.34%に起きています。
参照:Aesthetic Plastic Surgery「Advances of Hyaluronic Acid Nasal Injection Techniques and Complications: A Systematic Review」
視力と皮膚は一度傷むと取り返しにくいため、施術前には確率の数字よりも、医師がどう避けるかと、起きたときに何をしてもらえるかを確かめておくことが大切です。
鼻翼基部の注入で血管が詰まる仕組みと影響が出る範囲

小鼻の付け根には、目頭へ向かい目の動脈ともつながる顔の動脈(眼角動脈)が通っています。ここに入ったヒアルロン酸が血の流れを止めるとその先の皮膚が傷み、逆流が目の動脈まで届くと見え方に異常が出ます。
血管塞栓(けっかんそくせん)とは、注入したものが血管をふさぎ、その先に血が流れなくなる状態のことです。
見え方の異常は一刻を争う症状です。気づいたらすぐに、施術を受けたクリニックへ連絡してください。
小鼻の横の動脈は目の動脈とつながっている
顔面動脈は口角から鼻の横を通り、目頭では眼角動脈と呼ばれます。鼻に届くもう1つの動脈は、目の動脈(眼動脈)の枝です(参照:Aesthetic Plastic Surgery「Advances of Hyaluronic Acid Nasal Injection Techniques and Complications: A Systematic Review」)。2026年のレビューでは、注入物が眼角動脈などに入り、枝をさかのぼって眼動脈へ届くと、皮膚の壊死と見え方の症状が起きると説明されています。
参照:Aesthetic Plastic Surgery「Permanent Complications After Dermal Fillers: Risks, Prevention, and Management Strategies」
たとえば小鼻の横の薬剤が目頭へ向かう動脈に入ると、その動脈が血を送る範囲の皮膚の色が変わります。薬剤が目の動脈までさかのぼると、見え方の異常が加わります。
特に慎重さが要る注入部位は鼻・額・眉間
米国眼科学会の報告では、フィラーが誤って血管に入り視力障害が起きた198例のうち164例(83%)がヒアルロン酸でした。注入部位は、鼻・額・眉間など顔の中央から上が84%を占めています。
参照:Ophthalmology「Vision-Threatening Complications of Soft Tissue Fillers: A Report by the American Academy of Ophthalmology」
これは起きた例の部位の内訳で、1回の注入で起きる確率ではありませんが、顔の中央から上は特に慎重さが要る部位です。鼻とほうれい線のまわりには眼角動脈を含む動脈が網の目のように通っており(参照:Aesthetic Plastic Surgery「Permanent Complications After Dermal Fillers: Risks, Prevention, and Management Strategies」)、鼻翼基部もこの範囲の一部です。
| 合併症 | 何が起きるか | 最初に気づく変化 | 起きたときの対応 |
| 皮膚の壊死 | 動脈の先の皮膚に血が届かない | 強い痛みを伴う赤み・皮膚の変色 | すぐ連絡し溶解注射を受ける |
| 見え方の異常 | 薬剤が目の動脈までさかのぼる | 見えにくさなど見え方の変化 | 緊急のためすぐ連絡する |
| 軽い合併症 | 内出血・腫れ・左右差 | 施術直後からの内出血や鈍い痛み | 内出血・腫れは通常数日で落ち着く。左右差が残るときは診察で相談する |
データ出典:Aesthetic Plastic Surgery「Advances of Hyaluronic Acid Nasal Injection Techniques and Complications: A Systematic Review」/Aesthetic Plastic Surgery「Permanent Complications After Dermal Fillers: Risks, Prevention, and Management Strategies」。気づく変化と対応は当院「ヒアルロン酸注射」の来院目安と術後経過の案内をもとに作成
血管を避けるための注入の深さと器具

骨の近くの深い層へ少量ずつゆっくり入れ、血管の多い場所では先の丸い器具を使うと、血管に当たる危険を下げられます。ただし深い層にも動脈が通る人がいるため、1つに頼らず、深さ・器具・入れる速さを組み合わせて備えます。
正しい層に、少量ずつ、低い圧でゆっくり入れることは、針とカニューレのどちらにも共通する条件です。
骨の近くの深い層へ少量ずつゆっくり入れる
先に紹介した37論文のまとめ(2025年)は、鼻筋に沿って入れる方法として、低い圧で骨膜(骨を包む膜)や軟骨膜の上の層へ入れることを挙げています(参照:Aesthetic Plastic Surgery「Advances of Hyaluronic Acid Nasal Injection Techniques and Complications: A Systematic Review」)。骨膜上は皮膚から最も深い層です。JPRAS Openのレビューでも、骨の上に点で支えを作るときは針が向き、量を少なく圧を低く保つことが条件とされています。
参照:JPRAS Open「Cannula is safer than needle in filler injection?」
ただし、小鼻の付け根の奥を超音波で調べた研究では、眼角動脈が骨から1mm未満を通る人が3%いました。深い層でも避けられるとは限らないため、量と圧も抑えます。
参照:Aesthetic Surgery Journal Open Forum「In Vivo Ultrasound Study of the Angular Artery Anatomy: Practical Indications for the Treatment of the Deep Pyriform Space」
先の丸いカニューレと針の使い分け
カニューレは、先端が丸く横に穴のあいた細い管状の注入針です。血管を突き破りにくく、鼻のような血管の多い場所で勧められています(参照:Aesthetic Plastic Surgery「Permanent Complications After Dermal Fillers: Risks, Prevention, and Management Strategies」)。ただし層や圧を誤れば、カニューレでも血流障害は起こりえます(参照:JPRAS Open「Cannula is safer than needle in filler injection?」)。針で吸引して血液が戻らないかを見る確認も、万能ではありません(参照:Aesthetic Plastic Surgery「Permanent Complications After Dermal Fillers: Risks, Prevention, and Management Strategies」)。
カウンセリングでは「どの深さに」「針とカニューレのどちらで」「1回にどれくらいずつ入れるか」を聞いてみてください。
| 入れ方 | 血管との関係 | 向く場面 |
| 骨の近くの深い層に針で少量 | 低い圧・少量で避けやすいが、骨の近くを通る動脈もある | 骨の上に支えを作るとき |
| カニューレで広く低い圧で | 先が丸く血管を突き破りにくい | 血管の多い場所に広く入れるとき |
データ出典:JPRAS Open「Cannula is safer than needle in filler injection?」/Aesthetic Plastic Surgery「Permanent Complications After Dermal Fillers: Risks, Prevention, and Management Strategies」/Aesthetic Surgery Journal Open Forum「In Vivo Ultrasound Study of the Angular Artery Anatomy: Practical Indications for the Treatment of the Deep Pyriform Space」
目の下や鼻の横では、注入後に骨が吸収された症例が報告されており、頻度はまだ分かっていません。繰り返し注入を受けてきた方は、注入歴を伝えたうえで1回に入れる量と追加の間隔を医師と決めます。
参照:J Craniofac Surg「Bone Resorption in the Midface Due to Hyaluronic Acid Fillers」
【関連記事】
▶貴族フィラーで笑ったときに鼻の横が膨らむ原因|防ぎ方と溶かして直す方法
注入後に血流障害が疑われるときの受診目安と溶解注射

注入後に強い痛みを伴う赤みや皮膚の色の変化、見え方の異常が出たら、様子を見ずに施術したクリニックへすぐ連絡します。血管が詰まったときは、ヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸を分解する酵素の注射)を早く多めに打って溶かします(参照:Aesthetic Plastic Surgery「Permanent Complications After Dermal Fillers: Risks, Prevention, and Management Strategies」)。
ただし、溶かせば元どおりになるとは限りません。米国眼科学会の報告では、視力の経過が分かった196例のうち137例(70%)で、落ちた視力がその後も回復しませんでした(参照:Ophthalmology「Vision-Threatening Complications of Soft Tissue Fillers: A Report by the American Academy of Ophthalmology」)。見え方の異常は起きると戻らない例が多いため、異常時の連絡先と溶解の体制は施術前に確かめておきます。
当院のヒアルロン酸注射では、水ぶくれのような膨らみが出たときも診察にお越しいただくようお願いしています。注入当日は、飲酒・サウナ・岩盤浴・長風呂・激しい運動を避けます。
当院の鼻翼基部ヒアルロン酸が合う人と血管リスクへの備え

当院では、注入する製剤と量を医師が診察で決め、異常時はヒアルロニダーゼでの溶解まで院内で対応します。施術前にリスクをご説明し、安全のため鼻先へのヒアルロン酸注入は行っていません。
クリニックを選ぶときに施術前に確かめておきたいのは、次の3点です。
- 顔の血管の通り道を踏まえ、どこに、どの深さで、どの器具で入れるかを説明してくれるか
- 1回に入れる量と、追加の間隔を相談できるか
- 異常時の連絡先が決まっていて、同じクリニックで溶解まで受けられるか
吸引の確認のように、1つの手技だけでは血管を避けきれない場合があります。入れ方と、起きたときの体制の両方で備えているかが、クリニックを選ぶときの目安になります。
Leap beauty clinicのヒアルロン酸注射で起こりうるリスク・副作用は、腫れ・内出血・かゆみ・赤み・血腫・感染・色素沈着・塞栓・アレルギー反応等です。カウンセリング・診察は無料で、統括院長は心臓血管外科で診療した経歴を持つ日本血管外科学会の正会員です。
自由診療(原則保険適用外)で、治療時間は10〜30分です。料金は製剤ごとの1cc単価(料金表)で、入れる量によって総額が変わります。持ちと総額を合わせて考えるなら、貴族フィラー全体の効果と費用も確認してください。
鼻の横のくぼみを埋めたいものの、入れる深さや異常時の対応まで説明を受けてから決めたい方に向いています。注入する部位にプロテーゼなどの人工物が入っている方、妊娠中・授乳中の方、ヒアルロン酸アレルギーの方は施術を受けられません。
【関連記事】
▶貴族フィラーの効果・費用・リスク|受ける前に医師へ確かめたい5つのこと
まとめ

鼻翼基部ヒアルロン酸で失明や皮膚の壊死が起きるのはまれですが、目の動脈ともつながる動脈が通るため、入れる深さ・器具と異常時の対応で安全性が変わります。見え方の異常は起きると戻らない例が多く、予防が中心です。施術前に、どの深さにどの器具で入れるかと、異常時の連絡先・溶解の体制を聞いておくと、クリニックを比べやすくなります。
Leap beauty clinicでは医師が診察で製剤と量を決め、異常時はヒアルロニダーゼでの溶解まで院内で対応します(自由診療・原則保険適用外)。
「鼻の横の凹みを埋めたいけど、安全に受けられるか不安…」そんな不安がある方もご安心ください。Leap beauty clinicでは、お客様一人一人の鼻の状態やお悩みに合わせ、豊富な実績を踏まえた医師の診察のもと、最適な施術をご提案します。また施術に合わせ、得られる効果やご不明な点を無料カウンセリングにてご説明させていただきます。まずはLeap beauty clinicの症例を確認してみてください。




